縁日といえば、射的に焼きそば、りんご飴。
そして、何と言っても「金魚すくい」が定番ですよね。
金魚すくいで使う道具は『ポイ』と呼ばれています。

名前が面白いね!
この記事では、ポイの名前の由来や金魚すくいの歴史について、詳しくご紹介します。
縁日で楽しむあの瞬間には、意外な背景が隠されているかもしれませんよ(*’▽’)
ポイの名前の由来は意外とシンプル

『ポイ』とは、金魚すくいで使う道具ですが、なぜそんな名前がつけられたのでしょうか?
実は『ポイ』という名前の由来は、意外とシンプルなんです。
- 金魚を「ポイポイ」すくうから
- 破れたら「ポイっ」と捨てるから

金魚をポイポイすくうのは難しい
全国金魚すくい選手権大会の事務局では、ポイの名前の由来を「破れたらポイっと捨てる説が有力」としています。
ポイという言葉自体は「ポイ捨て」などというように、動作を表す言葉ですよね。

ゴミをポイポイしといて
紙が破れたら、すぐにポイっと捨てることから『ポイ』と名付けられました。
金魚すくいの難しさを、楽しむための道具としても、重要な役割をもつポイ。

金魚すくいの大会があるほど
名前の由来はシンプルですが、この「ポイ」という道具は、日本の縁日の歴史として、大切にされてきました。
金魚すくいの経験がある人は、多いと思います(*’▽’)

金魚を持ち帰って怒られる
『すくい枠』などの名前で、販売されていることもあるんですって。
金魚すくいの歴史:縁日の定番いつから

中国発祥の金魚が日本へ来たのは、室町時代だそうです。
当時の金魚は、非常に高価なものとして、一部の貴族の間だけで親しまれていました。
それが江戸時代になると、藩士が金魚の養殖を始め、大量生産ができるように。
金魚の値段が下がったため、次第に庶民の手にも入りやすくなり、観賞魚として人気になりました。

最初は観賞用だったんだね

金魚鉢とかあるもんね
では金魚すくいは、いつから始まったのでしょうか。
江戸時代
金魚すくいが始まったのは、江戸時代後期といわれています。
残念ながら、誰が始めたのかは明らかになっていません。
しかし浮世絵や錦絵の中には、金魚すくいを楽しむ様子が描かれたものが残っているとか。
当時の金魚すくいは、すくった金魚を持ち帰るのではなく、決められた時間内ですくえた数を競っていたようです。
まだ『ポイ』は誕生しておらず、手でつかみ取ったり、針金で作られた網ですくっていました。
金魚すくいは、大阪、京都、江戸でしか楽しめなかったんですって。
明治時代
明治時代後期になると、すくった金魚を持ち帰るスタイルに。
しかし客が持ち帰ってしまうと、金魚すくいに使う金魚が少なくなってしまいます。
業者は、さらに仕入れが必要となって、商売になりませんよね。
そこで針金で作った枠に、和紙を糊でつけて、簡単にはすくえないようにしました。

ポイの誕生!
和紙が破けても、取り換えて、繰り返し使っていたんですって。
ポイの始まりは、関東地方からといわれています。
大正時代から昭和時代
金魚すくいが、現在と同じようなスタイルになったのは、大正時代後期。
木で作られた船や、大きな桶に金魚を泳がせて、和紙が貼られたポイですくうようになりました。
昭和30年頃には、プラスチック製の枠でできたポイが登場。
持ち帰りの容器には、ビニール袋が使われ始めます。
そして全国的に広く親しまれ、夏や縁日の風物詩として定着しました。
進化した現在のポイの種類
針金の枠からプラスチック製の枠に変わったように、ポイは時代とともに少しずつ進化しています。
現在のポイの素材は、2種類あります。
- 再利用できるポイ
- 使い捨てのポイ

実は使い捨てのポイには
裏表があります

裏と表どっちですくえばいいの?
使い捨てのポイの表は、紙を貼っている面です。
最初は裏面で何匹か金魚をすくった後、表面に変えて交互に使えば、紙の強度が保てるらしいですよ。
またポイの紙の厚さにも、種類があります。
4号(強) | 分厚く誰でも簡単に扱える 幼児でもOK |
5号(普通) | 金魚すくい選手権大会で 使用される 破けにくい・すくいやすい |
6号(弱) | 破けやすい 大人でも難しい |
7号(弱弱) | 水につけると簡単に破ける 得意な人でも難易度高め |
一般的な縁日の屋台では、5号~6号を使用していることが多いんですって。

何号のポイ使ってる?

大きな声で聞かないで…
小さなお子さんでも金魚すくいを楽しめるよう、大人と子どもでポイの使い分けをしているお店もあるようです。
昔は観賞用だったり、ゲームとして楽しんだりしていた金魚すくい。
今では、夏の風物詩として、誰でも楽しめるようになりました。
まとめ
金魚すくいの道具『ポイ』は、そのシンプルな名前に意外な意味がありました。

ポイっと捨てる…
また金魚すくい自体も、長い歴史を持つ遊びであり、現在まで多くの人々に親しまれています。
次に金魚すくいに挑戦するときは、ポイの厚さにも注目してみて下さいね。
金魚を持ち帰るときは、お迎えする準備も忘れずに(*^^*)!