出産時に「赤ちゃんを取り上げる」という表現を使いますよね。
わたしも「息子は○○さんに取り上げてもらった」と、言いました。
でも、よくよく考えたら怖くないですか?
なぜ、このような表現になったのでしょうか。
赤ちゃん、取り上げられちゃうの?
調べてみました
今回は『日常の気になる』をお届けします。
赤ちゃんを取り上げるとは分娩介助のこと
「赤ちゃんを取り上げる」とは、ママが出産するのを介助して、産まれた子に対しての処置など一連の行為のこと。
簡単にいうと、出てくる赤ちゃんをキャッチすることですね!
出産をサポートするよ
赤ちゃんを取り上げる資格があるのは、医師か助産師です。
看護師さんが取り上げることは
できないんだって
赤ちゃんを取り上げることは、出産をサポートする行為だということは分かりました。
しかし、なぜ「取り上げる」という表現になったのでしょうか。
たしかに、ママが「産み落とす」のを、落とさないように取り上げていますが…。
取り上げるという言葉の意味を、息子の辞書で調べてみました。
- 手に持って上にあげる
- 申し出や意見などを受け付ける
- 相手のものを奪い取る
- 出産をあつかう
と、出産に関しての意味も、ちゃんとあるんですね!
息子を産んだときに「赤ちゃんを取り上げる」という表現に、違和感は感じませんでした。
しかし、最近になって思ったんです。
「相手のものを奪い取る」という意味も、昔はあったんじゃないかなと。
ママから取り上げたのかな
と思って…
身分が高い人の子どもは乳母が
育てるイメージある
ほら、平安時代の天皇の皇子とか、将軍の跡継ぎとかは、乳母が育てていましたよね。
そこから「赤ちゃんを取り上げる」という表現になったのでは?
しかし、判明したのは意外な事実でした。
赤ちゃんを取り上げるという表現の意味
「赤ちゃんを取り上げる」という表現は、現在も使われますよね。
昔は、赤ちゃんを「この世の中に取り上げる」という意味があったそうです。
魂を取り上げるとも言ったらしいよ
赤ちゃんを神々の世界から
人間の世界に取り上げるという意味
昔の人は、産まれたばかりの赤ちゃんを、すぐに人間社会の一員と認めず、神々からの預かりものとしました。
人間の仲間に加える意味も
あったんだって
出産は、おめでたいことであると同時に、呪術的な出来事でもあったんですって。
かつての出産は、非科学的な考え方が関係していたようですね。
医療が進んでいない時代には、赤ちゃんを取り上げる人を「トリアゲババ」「ヒキアゲババ」などと呼んでいました。
ババって…言い方
ご年配の方が多かったんだね
トリアゲババは、命に関わる仕事をしていたので、緊急時に大名行列の前を横切っても、特別に許されたんだとか。
赤ちゃんを取り上げた人が仮親となり、お宮参りなどのイベントにも、招かれたりしたんだって。
きちんとした職業ではなく、お産に経験豊富な女性が、出産の介助をしていました。
戦前は産婆(さんば)と呼ばれて
いたんだって
その後に助産師という職業に
なったよ
自宅での出産が多かった時代、この産婆さんが赤ちゃんを取り上げていたそうですよ。
ママから「赤ちゃんを取り上げる」ことじゃなくて良かった(*’▽’)!
赤ちゃんを取り上げる夢
赤ちゃんを取り上げる(出産に立ち会う)夢を、見たことはありますか?
意味があるらしいよ
夢の印象が明るく、取り上げた赤ちゃんが元気でにこやかなら、吉夢です。
身近な人や親しい人に良いことがあったら、その幸せのおすそ分けをしてもらえるそう。
良い影響を受けることで、自分の運気もアップするんですって。
しかし赤ちゃんを取り上げて、不安や緊張を感じた場合は、人間関係のトラブルに気を付けた方がいいようです。
出産は命に関わるから
ちょっと怖い~
ネガティブな感情は、夢の意味もネガティブな方へ傾いてしまうんだとか。
ただ、環境状況や個人の感情によるので、ご参考までに(*’▽’)
まとめ
「赤ちゃんを取り上げる」という表現は、分娩介助のことでした。
かつては『赤ちゃんを神々の世界から人間の世界に取り上げる』という意味でしたね。
この表現が、現代でも使われているということは、出産ってそれだけスピリチュアルな意味をもつのでしょうか。
たしかに、別の人間をお腹の中で育てるって不思議ですよね。
赤ちゃんを「奪い取る」っていう意味じゃなくて本当に良かったです。